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脾臓摘出術の一例

2019.10.30
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患者さんは…

8歳の男の子のゴールデンレトリバーちゃんの脾臓に腫瘍ができ、当院にて手術を行った例のお話です。

突然気付く

脾臓に腫瘍ができたと分かったのは、急激に体調が落ちて近くの病院に駆け込んだ時でした。

お腹の中にある脾臓という臓器は、血液を溜めておく役割があります。

そこに腫瘍ができると、お腹の中にある為外見だけで判断できません。

脾臓の腫瘍の場合、腫瘍が大きくなりすぎてその一部が破裂、お腹の中で大量の出血を起こし、急激に体調が落ちることで気付くことが多いです。

この子の場合も同じでした。

超音波検査やレントゲン検査にて腫瘍を画像的に確認することで判断ができます。

オーナー様はかかりつけである当院での手術を希望して頂け、幸い出血による貧血も落ち着いてきていたため転院し当院での手術の流れとなりました。

手術は

脾臓という臓器は胃の下あたりにあり、胸の下からお腹の真ん中あたりまで開腹し取り除きます。

血液を溜めておく役割がある臓器ですので、多数の太い血管が臓器から出ています。

その一つ一つを出血しないよう処理しながら臓器から切り離し、全ての血管を臓器から切り離せば終了です。

画面左側が腫瘍で大きくなっています。

術後は失われた血液を補うため、輸血を行いました。

その後は…

幸い超高齢とまではいかない年齢だったため、術後の経過はとても良好でした。

元気になって退院し、今も元気に過ごしてくれています。

 
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