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猫の心臓病|拘束型心筋症について

2023.01.18
猫の病気

拘束型心筋症は、心臓の筋肉がうまく広がらなくなる病気です。

猫に多い肥大型心筋症と同じく初期には無症状であることが多いため、気づいたときにはすでに手遅れということも少なくありません。

しかし、たとえ症状がなくても1年に1回の定期健診が推奨されています。

突然の別れを避けるためにも、猫の拘束型心筋症について理解し、備えておきましょう。

 

原因|特発性がほとんど


心筋症の原因には、特発性(原因不明)と他の病気や感染症などによる二次性があり、多くは特発性と考えられています。

心筋症には肥大型、拡張型、拘束型があり、猫では肥大型が最も多く見られます。拘束型心筋症では心内膜が分厚くなったり、心内膜の下の筋肉が硬くなったりして、心臓がうまく広がらなくなります

■猫の肥大型心筋症の過去記事はこちら

 

症状|初期は無症状。進行すると呼吸困難や後ろ足の麻痺なども


初期は無症状かやや元気がない程度で、飼い主の気づかないうちに徐々に進行します

進行して肺水腫や胸水の貯留などが起きると、呼吸が苦しそうになり、口を開けて呼吸をしたり、呼吸数が増えたりと、呼吸困難の症状が見られます

また、全身に十分な血液が行き渡らなくなるため、動くのを嫌がるようになります。

血栓が詰まり後ろ足に血液が届かなくなると、後ろ足の麻痺や冷感が見られます。

症状が出てから死に至るまでは比較的早いので、症状が見られたらすぐに受診しましょう

 

診断|早期発見は定期健診でしかできない


身体検査では頻呼吸開口呼吸心拍数の増加不整脈粘膜の蒼白などが見られます。

血栓が詰まって後肢の麻痺を起こしている場合は、股の部分で脈が取れないこともあります。

ただし身体検査でこれらの症状が見られるのは、病状がかなり悪化してからです

本病の予後は治療の開始時期により異なりますが、一般的に長期的な予後は不良とされています

早期発見には定期健診が有効で、特に超音波検査では心筋の拡張障害や心内膜の線維化などを確認することができます

ほか、レントゲン検査や血液検査、心電図検査など、総合的に心臓の状態を確認します。

 

治療|症状が現れると難治性


症状がある場合は、必要に応じて酸素吸入胸水抜去利尿薬投与血栓治療などの処置を行います。

ただし、病気が進行してから発見されることがほとんどで、治療が功を奏さないケースが多いといわれています

無症状の場合は、定期健診で経過を観察しながら、安静に過ごさせます。

 

予防|早期発見が予後を決めるカギ


拘束型心筋症の原因についてはわかっていないことが多いため、明確な予防法はありません。

本病は、症状が出てからではすでに手遅れになっていることも多く、残念ながらそのままお別れになってしまうこともある怖い病気です。

定期健診で健康状態を日頃からチェックし、症状が見つかればできるだけ早く動物病院を受診しましょう。

 

当院では2022年11月1日から2023年2月28日まで猫ちゃんの健康診断・定期検査キャンペーンを開催中です。猫の拘束型心筋症も検査で早期発見ができる可能性がありますので、この機会に健康診断・定期検査を受診してはいかがでしょうか。

 

■猫ちゃんの健康診断・定期検査キャンペーンについての詳細はこちら

 

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<参考文献>

Virginia Luis Fuentes, Jonathan Abbott, Valérie Chetboul, Etienne Côté, Philip R Fox, Jens Häggström, Mark D Kittleson, Karsten Schober, Joshua A Stern. ACVIM consensus statement guidelines for the classification, diagnosis, and management of cardiomyopathies in cats. J Vet Intern Med. 2020 May;34(3):1062-1077.

Chiara Locatelli, Danitza Pradelli, Giulia Campo, Ilaria Spalla, Alice Savarese, Paola G Brambilla, Claudio Bussadori. Survival and prognostic factors in cats with restrictive cardiomyopathy: a review of 90 cases. J Feline Med Surg. 2018 Dec;20(12):1138-1143.

Yusuke Kimura, Ryuji Fukushima, Atsushi Hirakawa, Masayuki Kobayashi, Noboru Machida. Epidemiological and clinical features of the endomyocardial form of restrictive cardiomyopathy in cats: a review of 41 cases. J Vet Med Sci. 2016 Jun 1;78(5):781-4.

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