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治療が難しいため予防が必須!│フィラリア症の予防について

2023.03.02
予防

犬のフィラリア症は、成虫まで成長してしまうと非常に治療の難しい病気です。

しかし、しっかり予防をしておけば確実に防ぐことができます。

予防はとても簡単にできますが、予防の時期や考え方について、少し間違えて覚えてしまっている方もいるかもしれません。

そこで今回は、以前紹介したフィラリア症の解説を踏まえて、その予防法について説明します。

フィラリアのライフサイクルから考える予防の考え方


以前の記事でも説明したように、フィラリアは蚊の吸血時にL3と呼ばれる幼虫が犬に(まれですが猫にも)感染します。

L3は感染後の犬の皮下組織でL4に成長し、筋肉内に移動して未成熟虫(成虫ではあるもののミクロフィラリアを産出しない状態)まで成長します。

血管内に出た未成熟虫は成虫へと成長しながら肺動脈に移動します。

さて、現在市販されているフィラリアの予防薬はL3とL4を駆除するものです。

予防薬のイメージから、投与後の感染を防ぐものと思われている方もいらっしゃいますが、実際には感染を防ぐものではありません

感染源である蚊の吸血を防ぐことは困難なので、感染したと想定して、L3が未成熟虫に成長する前に駆虫するのがフィラリア予防の考え方です

多くの予防薬は1ヶ月間隔での定期投与を推奨していますが、これは感染したL3がL5に成長するまでに約2ヶ月(50〜70日)かかるからです。

このようにフィラリア症の予防は感染後に行うものなので、予防期間は蚊が出現し始めた1ヶ月後から、蚊が見られなくなった1ヶ月後までです


もう蚊がいないからと途中で投薬をやめてしまうと、その前に感染したフィラリアが休薬期間中に成虫まで成長してしまいますので、最後までしっかり続けましょう

なお、お住まいの地域によって予防開始時期と終了時期が異なりますので、詳しい予防時期についてはお近くの動物病院までご確認ください。

 

お薬が苦手な犬でも大丈夫! バリエーション豊富な予防薬


フィラリアは予防がとても重要な病気なので、お薬が苦手な犬でも投薬ができるよう、さまざまなタイプの予防薬が販売されています。

例えば、お肉の匂いがついた錠剤や、まさにお肉のようなチュアブルタイプは、おやつ感覚で与えることができます。

皮膚につけるスポットタイプの塗布剤や、注射薬もあります。

ほか、内部寄生虫やノミ・マダニ予防を兼ねているものなどもありますので、お気軽にご相談ください。

 

初回投薬前にフィラリア検査が必要なわけ


最後に、フィラリア症の予防を始める前になぜフィラリア検査をするのかをご説明します。

これは、すでに感染していてミクロフィラリアが体内にいる犬にフィラリア予防薬を投与すると、アナフィラキシーショックを起こすことがあるためです

前年、しっかり予防をしていたので大丈夫だと思われる飼い主さんがいるかもしれませんが、飲み忘れや万が一のこともありますので、そのシーズンの初回投薬前には必ず検査を受けていただいています。

検査は血液検査で行います。

血液を顕微鏡で観察するミクロフィラリア検査と抗原検査がありますが、精度は後者の方が高いと言われています。

採血した血液を使って、春の健康診断もおすすめしています。

また、フィラリアがもたらす病気がどのようなものなのか詳しく知りたい方は、疾患解説編の記事をご覧ください。

 

■疾患解説編の記事はこちら

当院では3月1日~6月30日の期間でフィラリアキャンペーンを実施中です。

この機会に当院でフィラリア予防を行い、大切な愛犬を病気から守りましょう。

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<参考文献>

Sandra Noack, John Harrington, Douglas S Carithers, Ronald Kaminsky, Paul M Selzer. Heartworm disease – Overview, intervention, and industry perspective. Int J Parasitol Drugs Drug Resist. 2021 Aug;16:65-89.

American Heartworm Society. Current Canine Guidelines for the Prevention, Diagnosis, and Management of Heartworm(Dirofilaria immitis) Infection in Dogs. https://www.heartwormsociety.org/images/pdf/2018-AHS-Canine-Guidelines.pdf

 

 
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