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犬と猫の寒さ対策について|冬に多い病気もご紹介

2024.01.11
犬の話猫の話身近な話題

寒さが厳しくなると、我々人間だけでなく、家族の一員である愛犬や愛猫の寒さ対策も気になるところです。
猫は長毛種を除いて基本的に寒がりですし、犬も多くの小型犬を始め、シングルコートを持つ犬種や、皮下脂肪が少ない犬種は寒さに弱いとされています。そのため、犬や猫も寒さで体調を崩してしまう場合がありますので寒さ対策は重要なのです。

寒さは犬や猫にどのような影響があり、どんなときに、どのような寒さ対策をする必要があるのでしょう。

今回は寒さ対策について、冬に多い病気なども一緒にご紹介します。

■目次
1.寒いと体調を崩すのはなぜ? 冬に多い病気は?
2.どのような対策が必要か?
3.まとめ

 

寒いと体調を崩すのはなぜ? 冬に多い病気は?


私たち人間や犬や猫などの哺乳類は、寒い環境下で体温を維持するために自律神経を活性化させます。この過程で、体温を保持するのに必要なエネルギーが消費されるため、冬場は疲れやすくなり、体調を崩しやすくなります

加えて、冬は気温が低く、空気が乾燥しているため、ウイルスにとって生存しやすい環境となります。そして、この季節には呼吸器の防御機能も低下するため、気管支炎や肺炎などの呼吸器系疾患の発生が増加する傾向があります。
また、寒さによって血管が収縮し、血流が悪化することで、関節のトラブルも増加します。

冬には膀胱炎や尿石症も問題となります。寒さで水を飲む量が減り、尿が濃縮されるため、膀胱炎や尿路石症にも注意が必要です。
そのため、飲み水を人肌程度に温める、水飲み場を複数設置する、ウェットフードなどを用いて食事から水分を取らせるなど、工夫が必要です。

 

どのような対策が必要か?


犬や猫が寒がっている行動としては、震える、体を丸める、興奮していないのに被毛が逆立つ、普段は一緒に寝ないのに布団に入ってくる、普段はあまりくっついてこないがくっついてくる、散歩に行きたがらないなどの行動が挙げられます。

被毛で全身が覆われている犬は寒さには強いと考えられますが、アンダーコートのない犬や小型犬、体温調節の苦手な子犬や老犬、基礎疾患のある犬などでは、寒さ対策が必要です。また、猫は基本的に寒がりですのでしっかりと対策をしましょう。

すぐに実践できる寒さ対策をお家の中とお散歩のときに分けてご紹介します。

お家の中
暖房器具で部屋全体を温めましょう。犬が快適に過ごせる室内の温度は21〜25℃、猫では18〜23℃くらいだといわれています。
ただし、暖房器具を使うと部屋の中も皮膚も乾燥してしまいます。そのため、加湿器などを利用して、部屋の湿度を50〜60%くらいに保つようにしましょう。

ヒーターやストーブなどの前に長時間いると皮膚の乾燥や、低温やけどをする恐れがあるため、サークルで囲うなどして近づきすぎないよう工夫をしましょう。
ホットカーペットやこたつは、温度が高すぎると低温やけどや熱中症を起こすことがあります。そのため、暑さからの逃げ場を用意する必要があり、こたつは布団を上げておくなど工夫が必要です。

また、ブラッシングは被毛に空気を含ませる、血行を良くするなどの効果があるのでおすすめです。

さらに、冬場の熱中症や脱水にも注意が必要です。
犬や猫にとっての適温は、人間が少し肌寒いと感じる程度です。そのため、飼い主様が快適と感じる環境が、犬や猫には暑すぎる場合があります。犬や猫が暑いと感じた際に自分で涼しい場所に移動できるように、ケージやクレートの置き場所選びには特に注意しましょう。

お散歩のとき
お洋服を着せるのも良いですし、ネックウォーマーで首の太い血管を温めてあげるのもおすすめです。地面が冷たすぎる場合は、靴下や靴を履かせてあげるのも良いでしょう。
また、寒暖差に弱い子もいるので、外に出る前にエアコンを消すなどして、少し部屋の温度を下げて慣れさせるのも良いでしょう。

 

まとめ


犬や猫が寒い季節を快適に過ごすためには、適切な防寒対策が欠かせません。
最も重要なのは、室内の快適な温度と湿度を維持することです。ペット用の服を着せる、暖房器具を安全に使用する、寒さから守るための居住スペースの工夫など、さまざまな対策を講じて寒い冬を乗り越えましょう。

 

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