「最近、抜け毛が多くて大変…」「ブラッシングしても終わりがない」そんなお悩みを抱える飼い主様も多いのではないでしょうか。
犬や猫には、季節の変化に応じて毛が生え変わる「換毛期」があります。特に春と秋は抜け毛のピークで、被毛の量や皮膚の状態に大きな変化が見られる時期です。
適切なケアをせずに過ごすと、皮膚トラブルや毛玉、猫では毛の飲み込みによる嘔吐など、さまざまな問題につながることがあります。
今回は、愛犬・愛猫の換毛期を快適に過ごすために、ご家庭でできるグルーミング方法やスキンケアのポイント、病院でのトリミングの活用法についてわかりやすくご紹介します。
■目次
犬や猫は、気温や日照時間の変化に合わせて毛が生え変わります。
春(冬毛→夏毛)と秋(夏毛→冬毛)の年2回、それぞれの季節に適した被毛へと生え変わることで、体温調節をしています。
この時期は抜け毛が一気に増えるため、室内の掃除が大変になるだけでなく、皮膚や被毛のトラブルが起こりやすくなるのが特徴です。
換毛期は抜け毛が増えるだけでなく、皮膚や健康のトラブルが起こりやすい時期です。特に次のような点に注意しましょう。
・毛玉ができやすい
・猫では飲み込んだ毛を吐き出すことが増える
・抜け毛や皮脂で通気性が悪くなり、皮膚が蒸れてかゆみが出る
・毛穴に汚れがたまり皮膚炎を起こす
・毛並みがゴワつき、ツヤがなくなる
・皮膚の赤みや湿疹、フケ、ベタつき
・頻繁にかゆがる、掻く、舐める
これらの変化は、毎日のブラッシングと皮膚チェックで早めに気づくことができます。特に皮膚の赤みやかゆみが目立つ場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
換毛期には毎日のグルーミングが欠かせません。抜け毛を取り除くことで皮膚トラブルを防げるだけでなく、飼い主様と愛犬・愛猫のスキンシップの時間にもなります。
◆ ブラシ選び
・長毛種:スリッカーブラシやコームで毛のもつれを優しくほぐす
・短毛種:ラバーブラシや獣毛ブラシで表面の抜け毛をやさしく取り除く
特に猫の場合、ブラシが苦手な子も多いので、はじめは柔らかいラバーブラシがおすすめです。
◆ 力加減
皮膚を傷つけないよう、力を抜いて優しく撫でるようにブラッシングしましょう。とくにお腹や内ももは敏感なので慎重に行うのがポイントです。
◆ 順序
毛の流れに沿って、背中→体側→脚→尻尾の順番に進めるとスムーズです。
・長毛種:毎日1回以上が推奨されます。放っておくと毛玉や皮膚炎の原因になります。
・短毛種:週に1〜2回でもOK。ただし換毛期は毎日が理想です。
・皮膚の赤み・湿疹
・フケやベタつきの増加
・しこりやできもの
・ノミ・ダニなどの寄生虫
こうした異変に早く気づけるのも、自宅グルーミングの大きなメリットです。
換毛期は、抜け毛や皮脂がたまりやすく、皮膚トラブルが起こりやすい季節です。だからこそ、定期的なシャンプーやスキンケアで清潔な状態を保つことが大切です。
・頻度は月1〜2回が目安(体質により調整)
・低刺激タイプを選び、敏感肌の子は保湿成分入りがおすすめ
・よく泡立ててから使う
・洗剤が残らないよう、ぬるま湯でしっかりすすぐ
・タオルとドライヤーでしっかり乾かす(湿ったままは菌やカビの原因)
・乾かした後にブラッシングして毛並みを整え、皮膚も確認する
・シャンプー後にかゆがる・皮膚が赤くなる
・フケやベタつきが急に増えた
・自宅でのシャンプーが難しい
当院では、低刺激シャンプーを使ったトリミングメニューをご用意しています。皮膚の状態に合わせた最適なケアをご提案しますので、気になることがあれば遠慮なくご相談ください。
換毛期は抜け毛の量が多く、自宅でのケアだけでは対応しきれないこともあります。
そんな時は、プロの手によるトリミングサービスを活用するのがおすすめです。
トリミングでできることは以下の通りです。
・シャンプー・カットで抜け毛や汚れをすっきり除去
・皮膚の状態チェック(赤み・湿疹・かさぶたなど)
・肛門腺しぼりや耳掃除などのケアも同時に可能
▼動物病院でトリミングするメリットについてはこちらで解説しています
換毛期はただの「抜け毛の季節」ではなく、皮膚や体調の変化に気づく絶好のタイミングです。
毎日のブラッシングやシャンプーに加え、必要に応じてプロのトリミングを取り入れることで、愛犬・愛猫が快適に過ごせるようサポートできます。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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