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秋は要注意!愛犬・愛猫を感染症から守るためにできること

2025.10.03
犬の病気猫の病気

夏の暑さが落ち着き、過ごしやすい季節になってきましたが、実は秋は犬や猫にとって体調を崩しやすい季節です。朝晩の冷え込みや日中との寒暖差により、自律神経や免疫機能が乱れ、感染症への抵抗力が落ちてしまうこともあります。

特に季節の変わり目は、ウイルスや細菌に気づかないうちに感染しやすくなります。咳やくしゃみなどの軽い症状が、深刻な病気の初期サインであることもあるため、早めの気づきと対策が重要です。

今回は、秋に増える感染症と初期サイン、毎日できる予防のコツについてわかりやすくご紹介します。

■目次

 

秋に増える犬猫の感染症とは?


秋から冬にかけては、空気が乾燥し、体のバリア機能が弱まりやすくなることで、以下のような感染症の発症リスクが高まります。

〈犬に多い感染症〉

犬パルボウイルス感染症
激しい下痢や嘔吐、脱水。特に子犬は重症化しやすく、混合ワクチンでの予防が基本です。

▼犬パルボウイルス感染症についてはこちらで解説しています

犬伝染性気管支炎(ケンネルコフ)
乾いた咳が特徴で、ドッグランや預かり施設など犬が集まる場所で広がりやすい呼吸器感染症です。

▼犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)についてはこちらで解説しています

犬インフルエンザ
発熱、元気消失、咳などが見られ、多頭飼育の環境では広がりやすい感染症です。

〈猫に多い感染症〉

猫風邪(ヘルペスウイルス・カリシウイルス)
くしゃみや鼻水、目やにが見られます。特に子猫や高齢猫では重症化しやすくなります。

▼猫ウイルス性鼻気管炎(FVR感染症)についてはこちらで解説しています

▼猫カリシウイルス感染症についてはこちらで解説しています


猫白血病ウイルス(FeLV)
免疫低下や貧血、口内炎などを引き起こすことがあり、多頭飼育や外猫との接触でリスクが上がります。

▼猫白血病ウイルス感染症についてはこちらで解説しています

これらの感染症の多くはワクチンで予防できるため、予防接種の確認と定期的な健康チェックが大切です。

 

感染症のサインを見逃さないために


最初は「軽い風邪かな?」と思う程度の変化から始まることが多く、放置すると長引いたり重症化したりすることがあります。代表的なサインを覚えておきましょう。

・呼吸器の変化:くしゃみ、鼻水、咳、呼吸が速い・苦しそう
・目・口の変化:目やに、結膜炎、口内炎(ヨダレ・口の痛みで食べにくい)
・全身の変化:元気がない、食欲低下、発熱、嘔吐・下痢

これらの症状が見られた場合、「少し様子を見よう」と考える前に、一度動物病院に相談することをおすすめします。特に子犬・子猫や高齢の子、持病のある子は体力が落ちやすく、早期の対応が命を守ることにもつながります。

 

秋の感染症を防ぐための5つのポイント


日頃のちょっとしたケアや心がけで、感染症のリスクを大きく減らすことができます。以下の5つのポイントを参考に、できることから始めてみましょう。

1.ワクチン接種の確認(混合ワクチン)
感染症予防の基本は、なんといってもワクチンです。「毎年打っているから大丈夫…」と思いがちですが、体質や生活環境の変化によって必要なワクチンが変わることもあります。

・犬の場合5種・8種などの混合ワクチンに加え、狂犬病予防接種が必要です。お散歩やドッグランに行く子は広範囲のワクチンを検討しましょう。
・猫の場合:完全室内飼いでも、飼い主様がウイルスを持ち帰る可能性があるため、ワクチン接種は重要です。3種または5種混合ワクチンが主流です。

2. 定期的な健康診断を受ける
秋は気温の変化が激しく、体調を崩しやすい季節です。体の中で起きている異変にいち早く気づくためには、健康診断がとても効果的です。

3. 他の犬猫との接触に注意する
ドッグランやトリミングサロンなど、不特定多数の動物と接触する場所では感染リスクが高まります。帰宅後の体の拭き取りや、施設の衛生管理状況も確認しておきましょう。

4. 室内の環境を整える
秋は空気が乾燥しやすく、ウイルスが活性化しやすい季節です。室温や湿度を適切に保つことで、犬や猫にとって快適で健康的な空間をつくることができます。目安としては、室温20〜25℃、湿度40〜60%が理想的です。

あわせて、感染予防のためには衛生面の管理も大切です。ベッドや毛布はこまめに洗濯し、食器や水皿は毎日洗って清潔を保ちましょう

5. 栄養と休養で免疫を支える
栄養バランスの取れた食事と、しっかりとした休養は、免疫力を維持するうえで欠かせません。愛犬・愛猫に元気がない、食欲が落ちていると感じた場合は、無理に外出させず、まずは自宅で様子を見ましょう。状態によっては、早めに動物病院へご相談ください。

 

まとめ


秋は、犬や猫にとって感染症にかかりやすい季節です。気温の変化や乾燥などによって体調を崩しやすくなるため、ワクチンの見直しや健康診断、室内環境の管理を含めた予防ケアが欠かせません。

感染症は、かかってからの治療よりも、かかる前の予防が何よりも効果的です。日々のちょっとした体調の変化にも気を配り、気になる症状があれば早めに動物病院にご相談ください。

 

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