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【猫の避妊手術】うちの仔は怖がりかも?病院でパニックになる可能性。

2017.05.08
メス猫の避妊

猫の性格ってどんなものでしょう? 猫に触れることの多い方はご存知かもしれませんが、純血種の猫は品種によって性格に比較的一定の傾向があります。 しかし、雑種は性格も個体によって様々です。 そんな色々な性格を持つ猫ちゃん達を病院に連れて行くとき、ましてや避妊手術のために1泊させるときなどは、本当に心配ですよね。 今回は、おとなしい仔であっても、病院に行くとパニックを起こして豹変することがあるので、注意点をいくつかお話ししたいと思います。

いつもはおとなしいがいざ病院に預けたら・・・?

どんなにおとなしい猫ちゃんでも、病院に連れて行って診察を受けると、少なからず緊張しています。 飼い主さんと一緒の時にはかろうじて平静を保っているように見受けられますが、いざ預かったとなると猫ケージに入った途端に部屋の隅にうずくまって怯えてしまう仔が多数いるのです。 もうこうなってしまうと、いざ部屋から出そうとすると・・、猫パンチに威嚇。 そう簡単には抱っこさせてもらえなくなってしまいます。 我々動物病院スタッフはこうなることを予測して、手がつけられなくならないようにあらかじめ予防線を張って対処するのですが、それでもスイッチが入り戦闘態勢に入ってしまった猫ちゃんは一筋縄ではいかないので大変です。 こんな状態の猫ちゃんに、麻酔をかけてこれから避妊手術しなくてはならないので、できるだけ興奮させないように鎮静剤をつかったり、興奮させないために不用意に手を出さないように気をつけています。 人も同じですが、興奮していると麻酔がかかりにくくなり、手術に影響を及ぼすため、手術前は本当に緊張します。

術後にパニックを起こすことも。どうしたら?

さて、手術を無事に乗り越えても、術後正気に戻った時に精神的に不安定になる仔が時々います。獣医師としては、猫ちゃんが術後過度に興奮しないよう、術中だけでなく術後にも鎮痛剤や鎮静剤で安定化させるようにするなど性格を見ながら対処を考えています。 ただ、うまく鎮静剤が効いてくれなかった場合には、術後の状況に猫ちゃん自身でパニックを起こし、部屋の中で鳴き続けたりケージの扉を全力で開けようとして爪が剥がれてしまったりなど、予想以上の反応を見せることもあるのです。場合によっては血圧が変化してショック状態に陥るなど、危険な状態になる場合もあるので気をつけなければなりません。 ただ、精神的に不安定になってしまった場合には飼い主さんに来てもらい、その方が逆に落ち着くようであれば早期退院で対処することもあります。

お迎えのとき、飼い主としてできること

術後にパニック状態であったり、術後落ち着いていたとしても部屋から出そうとすると怒って手がつけられない場合があります。 こういった時には、動物病院スタッフはあえて手を出さず飼い主さんに声をかけてもらったり、部屋から出してもらうなどお願いすることがあります。 犬はある程度人に慣れていることが多いのですが、猫は一度パニックを起こすと次から手を出せなくなるケースがあるため、あらかじめこうなることを想定して避妊手術に当たらなければなりません。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 普段猫ちゃんを病院に預けたりすることはあまりないと思いますが、 特に緊張を強いられる避妊手術の時には、猫ちゃんの性格をしっかりみながら病院スタッフも飼い主さんも協力していく必要がありそうです。

 
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