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猫・避妊手術の後に発情?せっかく手術を受けたのに・・・これって手術の失敗?

2017.03.13
メス猫の避妊
猫に避妊手術によって得られるメリットは色々ありますが、その一つに発情行動が起こらなくなるというものがあります。 猫の発情行動は、犬やその他の動物に比べると非常に活発で、しばしば飼い主様の日常生活にも影響が出ることがあります。 そのため、動物病院に避妊希望で来院される飼い主様の中には、来院した当日に手術を行って欲しいという方もいらっしゃるぐらいです。 ところが、幸運にも私自身には経験はないのですが、避妊手術を行ったのにもかかわらず、発情行動が起こるケースがあります。 せっかく手術したのになぜ?と思いたくなりますが、全く可能性として「0」ではありません。 今回はそんな避妊手術後に起こった発情回帰の原因と対応法についてご説明したいと思います。

避妊手術で卵巣が一部取り残され起こる

猫の卵巣は犬の卵巣に比べると非常に分離しやすく、それを取り残すことは通常では起こりにくいとは思います。 ただし、肥満であるとか、卵巣に付着している靭帯が非常に強固で厚いとか、卵巣周囲の組織の増生が著しいなどの条件が重なると場合によっては極微量に取り残す可能性もあります。 卵巣は一般的に再生力が非常に強く、極微量に残った卵巣でもほぼ元の状態まで再生することが容易です。 肉眼的には確認できないもののことが多いので、似たような問題は外科医の頭をしばしば悩ませることもあります。

副卵巣の存在によって起こる

まれに卵巣以外に、卵巣と同じような組織をもつ副卵巣というものがあることがあります。 副卵巣はすべての猫が持っているわけではなく、しかも決まった場所に存在するわけではありません。 普段は何の働きもしていないのですが、避妊手術後に卵巣の代わりとして十分な機能を発揮する厄介な存在です。 基本的には肉眼的に発見することはほとんどできませんので、術前に副卵巣の存在が明らかになることはありません。 ただ、避妊手術後の副卵巣の活性化は、手術後の発情回帰の原因となります。

過度に若齢に手術を行ったことによって起こる

まれにあることなのですが、あまりにも早期に避妊手術を行った場合、体はその代わりを作ろうとして、本来であれば卵巣の細胞がないような場所に、卵巣の細胞の「ようなもの」を作ってしまうことによって起こります。 この卵巣の細胞のようなものは、機能が完全に置き換わるようなことはないのですが、まれに発情を起こすぐらいまでに回復することもあります。 生後1か月や2か月で手術をした場合に起こりやすいとされていますが、この時期に避妊手術を行うことは滅多にはありません。 ただ、何かの理由で手術を実施する場合は、頭の中には入れておくべき知識だとは思います。

対応法

対応法は原因となっている卵巣の残骸を、再手術により摘出するしかありません。 容易に見つかることもあれば、全くわからないこともあるため、再手術を行う時期や手法に関しては、慎重に獣医師と相談する必要があると思います。

まとめ

避妊手術後に発情が起こるケースは滅多にありません。 個人的な意見で言えば、上記のことが起こる可能性は、執刀する獣医師の技量にも反映はされるということは否定はできません。 だからこその良い病院選びの一つの参考に、このサイトが役に立てば非常にうれしく思います。
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