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オス猫の去勢手術後に気を付けたい3つのこと。

2015.11.09
オス猫の去勢
色々な意見はあるかもしれませんが、オス猫の去勢手術はそれほど難しいものではありません。 もちろん誤解がないように言いますが、去勢手術においても全身麻酔を使用します。全身麻酔はどんなに難しい手術も、どんなに簡単な処置でも、麻酔はすべて一緒です。 したがって、麻酔のリスクはすべての手術において等しくあるので、決して気が抜けるものではありません。 ただそういった手術の中でも、去勢の手術は比較的簡単に終えることができるのは間違いがありません。 術後の管理もそれほど大変なものではないので、それほど心配することもないとは思います。 それでも、相手は人間ではなく、言うことを聞いてくれない動物たち。 特に猫は自由気ままに過ごしますから、何かしらの不具合が出る可能性は0ではありません。 手術が終わり、退院してから気をつけたいポイントを下にまとめてみました。

1.術後の食事の管理

一般的には去勢手術を行った後、同じ量を与えているのにもかかわらず、肥満になりやすいと言われています。 体重管理を大変気にされる飼い主様によっては、退院直後から厳重な食事管理を行おうとする方もいらっしゃいますが、獣医師の目線からすれば、それはあまりお勧めではありません。 猫という動物は、警戒心が強く、病院でお泊りしただけでも、かなり体を消耗しています。その上、麻酔をかけて手術を行うわけですから肉体的にも、精神的にも大分と疲れていると思われます。 そのような状況下で、食事がいきなり変わってしまった場合、食事をまったく受け付けなくなってしまうことがあります。 猫は絶食が続くと、肝臓に負担が強くかかる動物なので、術後はとにかく食事を積極的にとる必要があります。 ですので、術後すぐは、いつもの食事で構いませんし、食欲がいまいちであれば、嗜好性の高いものを与えていただいて構いません。 まずは体力回復。これに専念してください。

2.術後の安静管理

動物病院によって術式はまちまちですので一概には言えませんが、オス猫の去勢の術創に縫合はしません。 したがって特に安静にする必要もないので、猫なりの好きな環境にしてもらいません。 病院から帰ってきてすぐの猫はかなり警戒していますから、できるだけいつもと同じ環境にするようにしてあげてください。

3.術後の術創管理

たいていの場合、術創は陰嚢に5mm程度の切開を入れて、睾丸を摘出します。 先ほども申し上げましたが、術創は縫合しなくても自然と癒合していくことがほとんどで、翌日にはほとんど腫れもなく、普通に過ごせます。 特に消毒も必要としないことがほとんどです。 猫ですから、体を清潔にするためよく舐め回します。 その一環で手術の跡を舐めることもあるかもしれませんが、特に問題はないでしょう。 ただ、たまに異様に気にして、四六時中なめてしまうようなデリケートな猫もいますので、あまり術創を舐める時間が長いようであれば獣医師と相談したほうが良いでしょう。 エリザベスカラーなど、数日間着用しながら経過を見ていきます。

まとめ

総じていえば、オス猫の去勢は、メスの避妊よりもとても経過は楽に過ごせます。 退院後ずっと診ている必要もないので、そういった意味ではタイミングさえあえばいつでも行うことができますから、気軽に動物病院に相談していただいていいと思います。
 
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