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オス犬の去勢手術。去勢後になった困った変化。

2016.08.12
オス犬の去勢

このブログでは、去勢手術と避妊手術に関係した話を中心に書いています。 去勢・避妊手術は多くのメリットがありますが、当然デメリットもありますので、皆さまにはより多くの情報を知ってもらいたいなと思っています。 一般的に知られている去勢のデメリットとしては、肥満になりやすい、術後に排泄がコントロールできなくなったなどあります。 今回は診察をしていてそれ以外にたまにある、「去勢してこんなことになるなんて聞いてなかった」という飼い主様の嘆きをご説明したいと思います。

毛質が変わった

特定の犬種、ミニチュア・ダックスフンドによく起こる現象です。

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去勢手術後、毛質が柔らかくなり、子供のベビーヘアーのような毛になります。 今のところ、特に皮膚病というカテゴリーではないので、治療の必要性はありません。 はっきりとした原因がわかっているわけではなく、去勢後の変化のため当然、去勢が原因であろう考えられていますが詳細はわかりません。 またすべての去勢後のダックスがそうなるわけではありません。

性格が臆病になった

たまにあるのですが、去勢手術後から、ちょっとした音に過敏に反応するようになった、留守番ができなくなった、ほかの犬がダメになったなどの変化が現れるオス犬がいます。 去勢手術自体が何らかのトラウマとなって、行動の変化に結びついているのであろうと思いますが、困ったことに得に対応法はありません。 時間が解決してくれると信じて、様子を見ていただくことしかないでしょう。

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元気がなくなった

去勢直後の元気のなさは、手術の影響、入院のストレスなど考えられるのですが、手術が終わってから1か月、半年たっても元の元気さに戻らないことがあります。 おそらく病的な理由ではなく、何らかの精神的な変化だと思いますが、一番考えられる理由は去勢をすると雄らしさが落ち着いてしまうため、そういった雄特有の行動がなくなり、それが見た目の元気のなさにつながるのではと思います。

病院嫌いになった

去勢してから、病院の近くに来るたびにがたがた震える、吠えるなどの行動がみられるようになる犬もいます。 おそらく、一度病院で去勢手術という犬にとっては全くもってありがたくないことをされているので、それに対しての行動だと思います。 獣医師としては、病院嫌いになったとしても、やはり定期的には病院に通っていただきたいと思っていますので、できるだけ院内でのストレスがないように努めるしかありません。

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まとめ

今回の去勢後の不具合は、科学的な根拠をもとにというよりは、経験的にこんな犬がいたよ程度の内容です。 デメリットといえるものではないと思いますので、去勢後にそうなった犬もいたんだ程度に考えていただければと思っています。

 
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