スタッフブログ

HOME > スタッフブログ > メス犬の避妊手術、生理の前後は避けるべき?

メス犬の避妊手術、生理の前後は避けるべき?

2016.07.09
メス犬の避妊
飼い主さんからよくこんな質問を受けます。 「避妊手術をするのは、生理中は避けたほうがいいのでしょうか?」   この回答にはいろいろな意見があります。なので明確な回答はありません。 しかし、手術をしてはいけない訳ではありません。 「??」 こんな皆さんの素朴な疑問に今回はお答えさせていただきます。  

獣医師によって考え方の異なる、発情中の避妊手術

2匹の犬 基本的には、発情中であっても発情中じゃなくても避妊手術は可能です。 獣医療における禁止事項でもなんでもありません。 それでも動物病院や獣医師によって「少し時期を変えてからにしましょう」という人がいたり、「いつでも大丈夫ですよ」という人もいて・・。 飼い主側としてはとても迷うし、何が正解なのかわからなくなりますよね。 ではなぜなのか? それは、犬の発情期間中において子宮卵巣(場合によって乳腺も)の形態的変化が起こるからなのです。 形態的変化とは、卵胞の形成が過剰に見られる場合に卵巣が大きくなったように感じたり、子宮自体の血流が活発化するようになり血管がより張って太く感じられたりします。 これによって手術をする際に出血がやや多くなることがあり、出血量の多くなるリスクを避けるために手術自体を見送る獣医師も多くいます。 また、発情中から発情後にかけて乳腺の形成が発達し、あたかも妊娠しているかのような乳房の膨らみになることがあります。あまりにもひどい場合はホルモン異常の可能性もありますが、こう言った「偽妊娠」と呼ばれる状態になった時には、手術でお腹の皮膚を切る際に乳腺を傷つけてしまうと、まさに乳汁がこぼれ出てしまい手術がやりにくくなります。 こう言ったことを避けるために手術を見送るケースがあります。 テリア犬 一方で、発情中であっても「いつでも大丈夫」という獣医師の意見としては、 発情中の子宮周囲の血管は太くなっているだけなので、通常通りの手術が行えれば実際の出血量は心配する量には全くならないので大きなリスクにはならない、ということ。 また、発情中の子宮は組織が柔らかく伸びが良くなるため、手術がしやすくなるという考え方もあります。 これから言うことは多少の語弊があるかもしれませんが、 いつでも大丈夫という獣医師は、自分の手術の技術に自信があり、かつ飼い主さんの家庭の事情などの要望にできる限りしっかり応えたいという気持ちが強いのではないかと思います。 それも踏まえてこのお話しを書いている私の意見はというと、 できれば発情中は避けたいように思います。 でも、発情は年に2回、6ヶ月おきにやってくるもので、発情前後と偽妊娠などを含めると2〜3ヶ月安定しない場合もあるため、犬のタイミングと飼い主さんのタイミングが合わない場合が多々あります。こんな時には発情中であろうがなかろうが関係なく手術をすることがあります。

犬にとってのメリットとデメリット

犬 犬にとってはどうなのか? 発情中にいきなり避妊手術して、性ホルモン上の問題でもないのでしょうか? これに関しては、発情中の避妊手術後に性行動上の問題が起こることはなく、落ち着きなくなっていたり乳腺の膨らみも比較的おだやかに収まってきます。 よって、問題となるデメリットはなく、発情に伴う変化がおだやかに収まることに関してメリットがあると言えるでしょう。

まとめと結論

ゴールデンレトリバー 発情中の避妊手術は、問題があるとしたら手術の実施時だけだと思います。手術が無事に済みさえすれば何の問題もないでしょう。 結論を言えば、手術の是非は獣医師の技術だけにかかってくるように思いますので、お任せする獣医師に良く話を聞いて、その獣医師の意見に従うべきだと思います。
TOPへ戻る