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【オス猫の去勢】猫をお預かりしている間、獣医師が手術以外に気をつけていること。

2016.06.27
オス猫の去勢
去勢手術が初めてのお泊まり。という猫は多いはず。 飼い主が思っている以上に「自宅での様子」「診察室での様子」そして「お預かり中の様子」は猫にとって大きく異なります。 普段は大人しい猫も、初めての場所で不安がいっぱいです。 攻撃的になったり、パニックを起こす猫は少なくありません。 そんな自由気ままな猫たちを去勢手術でお預かりするにあたって、獣医師が「手術以外で」気をつけていることを今回ご紹介します。

ストレスによる体調不良

怒る猫 体調不良といっても、大抵は食欲不振もしくは排泄に関わる部分です。 ペットホテルや去勢手術以外の入院においても、家の外で食事を取らない猫というのは断固として食べません。 私たちもあの手この手で食べてくれるように働きかけますが、警戒心を解くことが出来ない場合も多いのです。 しかし、去勢手術の入院は通常一泊程度。 手術の前後はいずれにせよ食事を抜かなくてはならないですし、去勢手術の入院中に全く食べなかったとしても大事には至りません。 お家に帰ってから、安心した環境で食べさせるようにしてあげましょう。 ちなみに排泄も我慢する猫は、限界まで我慢します。 ただし、泌尿器のトラブルに繋がる場合もありますので、帰宅後もいつもの様子と違っているようであれば、まずは獣医師に相談してみて下さい。

興奮時の爪折れ

爪をとぐ猫 性格によっては意外に防ぎにくいのが、この爪折れです。 興奮や緊張が最高潮に達すると、日常から一転、攻撃的になる猫がいます。 これらの猫は、見知らぬ私たちに対して、最大の武器である爪や牙を存分に使っての威嚇行動を行います。また、怖がりな猫はパニックを起こして転げ回るかもしれません。 こういった際、ケージやタオルに引っかかり、爪が剥がれたり折れたりする事があるのです。 場合によっては根元からポッキリと折れてしまうことも…。 私たちの対策としては、まずは興奮させない。怖がらせない。のが第一。 それでも「触られるのも我慢ならない!」という猫はもちろんいます。 そこで、100%の予防にはなりませんが、手術の準備として、きちんと爪切りをしてあげるようにしてあげて下さい。 長く鋭い爪は、猫自身を傷つけてしまうこともあります。 不要なケガなく入院を終えられるよう、是非ご協力をお願いします。 ちなみに、お預かりの初日には毛を逆立てて怒っていた猫が、翌日になると喉をゴロゴロ鳴らしてすり寄ってくることは珍しくありません。 こういった気まぐれが、猫の魅力の一つなのかもしれませんね。

留置針や点滴チューブへのイラズラ

これは実際には猫よりも犬で問題になることが多いかもしれません。 犬猫の手術の際は、前足の血管に留置針と呼ばれるプラスチックの管を挿れ、テープで巻いて固定しておきます。 この管を通して私たちは麻酔をかけたり、薬剤の投与を行うことができるのです。 この留置針は手術後は不要であればすぐに外してしまいますが、点滴投与や緊急時のために前足に残しておく場合もあります。 しかし、自分の腕に巻かれたテープと管は猫にとってはとても気になるモノ。 必死にブンブン振ったり、かじったりしてしまう猫もいます。 点滴の管を噛み切ってしまえば、血管から血液が逆流してきますし、留置針やテープを誤って飲み込んでしまうのも心配です。 一番の対策はエリザベスカラーと呼ばれる襟巻きで口が前足に届かないようにすること。 ただし、カラーというのは猫のストレスを増大させますし、パニックを起こせば上に書いたような「爪折れ」などのケガを引き起こす場合もあります。 安全な手術のための留置針や点滴も、猫にとっては不快になってしまうのですね。 なので猫の性格や体調によって、このバランスを上手くとるのも獣医師や看護師の役割です。

まとめ

猫はとてもデリケートな動物です。 去勢手術となると猫にとっても不安でいっぱい。 そんな時こそ予期せぬトラブルは避けたいものです。 そのため、私たち獣医師は出来る限りの安全と、ストレスの少ない環境を心がけてお預かりをさせて頂いています。 退院までの辛抱ですので一緒に頑張りましょう!
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