オス猫の去勢手術を考えている飼い主様の中には「手術は無事に終わるのかな」「帰宅後、家でちゃんと見てあげられるかな」と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。
特に手術後は、傷口を気にして舐めようとする、少し出血しているように見える、普段と様子が違うなどの変化が見られることがあります。そのため、「これって大丈夫?」と心配になりやすい時期です。
結論からお伝えすると、手術後1〜2日程度は“いつもと違う様子”が見られることは珍しくありません。
ただし、その中には注意が必要なサインも含まれるため、「よくある範囲」と「受診したほうがよい状態」を見分けることが大切です。
そこで今回は、猫の去勢手術後1〜3日目に見られやすい様子と、傷口・食欲の注意点についてわかりやすくご紹介します。
▼猫の去勢は生後何ヶ月からについてはこちらで解説しています

■目次
手術当日から翌日にかけては、麻酔や環境の変化による疲れが残りやすく、普段とは少し違う様子が見られることがあります。
🔶 よく眠る
去勢手術のあとに最もよく見られるのが、普段よりも長く眠ることです。
飼い主様としては「傷口が痛いのでは」「具合が悪いのでは」と心配になるかもしれません。しかし実際には、慣れない病院で過ごした緊張や、麻酔からの回復による疲れが出て、安心できる自宅でしっかり休んでいるケースも多くあります。
▼猫の適正な睡眠時間と環境についてはこちらで解説しています
🔶 食欲が落ちる
手術後は、一時的に食欲が落ちることもよくあります。
帰宅してすぐは、いつものフードをあまり食べないことがありますが、おやつや少量の食事を口にできるようであれば、術後の反応として見られる範囲のこともあります。
ただし、まったく食べない状態が続いたり、水も飲まない様子が見られたりする場合は注意が必要です。
食欲の戻り方には個体差がありますが「少しずつでも食べられるか」を目安にするとわかりやすいでしょう。
🔶 傷口を舐める
手術後は、傷口まわりを気にして舐めようとすることがあります。
これは痛みだけが原因とは限らず、病院のにおいや消毒薬のにおいが気になって、いつもより丁寧に毛づくろいしていることもあります。ただし、術後は最低でも1週間は傷口を一切舐められないようにすることが大切です。
傷口を舐めると、炎症が強くなったり、傷が開いたり、治りが遅くなったりするおそれがあります。
手術から2日目になると、少しずつ元気や食欲が戻ってくる猫が多くなります。1日目よりも「いつもの様子に近づいてきた」と感じることもあるでしょう。
🔶 食欲が少し戻る
朝になると、前日よりもフードに興味を示すことがあります。食器の前で待っていたり、時間はかかっても完食できたりするようであれば、回復は順調に進んでいると考えられます。
ただし、急に普段通りに食べるとは限りません。「昨日より食べるようになったか」という変化を見ることが大切です。
🔶 動きが少し増える
2日目になると、部屋の中を歩く、ジャンプしようとする、おもちゃに反応するなど、活動量が増えてくることもあります。
飼い主様としては「もう大丈夫そう」と感じるかもしれませんが、まだ完全に回復したわけではありません。
急に高いところへ上がったり、走り回ったりしないよう、できる範囲で落ち着ける環境を整えてあげると安心です。(段差を減らす、ケージや一部屋で過ごさせる、など)。
3日目になると、食欲や元気がかなり戻ってくる猫が多く、傷口も落ち着いてきます。
順調に回復している場合は、ごはんをしっかり食べられている、動きが少しずつ普段に近づいている、傷口の赤みや出血が強くない、といった様子がひとつの目安になります。
この時期に傷口のチェックで受診する際には、キャリーを嫌がるようになることがあります。今までは普通に入っていたのに急に逃げるようになった、と感じる飼い主様もいらっしゃいますが、これは猫が「キャリー=病院へ行くもの」と覚えているためと考えられます。
傷口については、獣医師が診て問題なく治ってきていると確認できれば、ひとまず安心です。ただし、見た目だけでは判断が難しいこともあるため、少しでも気になることがあれば、自己判断せずにご相談いただくのがおすすめです。
Q1. 傷口は何日で治りますか?
A. 見た目が落ち着いてくるまでには1週間前後が目安です。完全に安定するまでにはもう少し時間がかかることもあります。
Q2. 留守番はさせても大丈夫ですか?
A. 基本的には1匹で留守番しても大きな問題はありません。
ただし、長時間まったく様子が見られないよりは、短時間の外出にとどめたり、帰宅後に傷口や食欲をしっかり確認したりできるとより安心です。
Q3. 痛みはいつまで続きますか?
A. 術後1〜2日ほどは違和感や軽い痛みが出る場合がありますが、時間とともに落ち着いていくことがほとんどです。
術後の経過の中で、以下のような症状がある場合は「少し様子を見よう」と迷わず、できるだけ早く動物病院を受診するのが安心です。
・出血が続いている
・ぐったりしていて反応が鈍い
・ごはんも水もほとんど取らない
・吐いてしまう
・傷口が開いているように見える
・カラーが外れて傷口を舐めてしまった
猫の去勢手術後は、多くの場合、1〜3日で少しずつ元気や食欲が戻ってきます。
よく眠る、少し食欲が落ちる、傷口を気にする、といった反応は比較的よく見られます。
一方で、出血が続く、食べない、ぐったりしている、強く舐め続けるといった場合は、早めの相談が安心です。
大半の猫は意外と問題なく元気に過ごしてくれますが、回復の仕方には個体差があります。
「この子はどうなんだろう」と不安に感じたときは、様子を見すぎず、獣医師に相談することをおすすめします。
光が丘動物病院グループでは、術後の経過についてのご相談にも丁寧に対応しております。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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最終更新:2026年4月