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オス犬の去勢手術は必要?するべきか?予防できる病気とは?

2016.05.06
オス犬の去勢
犬が去勢や避妊をするメリットとして多く言われているのが、将来に起こりうる病気を予防できるということです。 実際のところ、去勢をすることで予防できることが、科学的に証明されてはいないこともあるのですが、動物病院で常日頃から診察している獣医師の経験則で言えば、去勢を行うことで予防できる病気は多々あると思います。 今回はそういった、去勢手術において予防できる病気を皆様にお伝えしようと思います。

予防できる病気① 前立腺肥大

前立腺は生殖器をサポートするための副生殖器といって、動物種によって持っている種類が異なります。 オス犬は、非常に発達した前立腺を持っており、未去勢のまま高齢期を迎えると、ほぼ100%のオス犬で前立腺が肥大してきます。 私個人的な意見で言えば、単なる前立腺肥大で飼い主様が何らかの問題を抱えて来院された経験はほとんどありませんが、肥大に加えて前立腺に炎症がおこり、疼痛や血尿が起こるケースはよくあります。 治療は前立腺に対し直接アプローチができることはあまりなく、去勢手術が基本なのですが、症状が出た時には超高齢であること多く、結局手術ができずに、薬で何とか見た目の症状をごまかすしながら経過を見ることがほとんどです。 https://www.hikarigaoka.net/331

予防できる病気② 会陰ヘルニア

会陰ヘルニアとは、年齢とともに肛門付近の複数の筋肉が薄くなって隙間ができることで、その隙間から、肛門の付近にある腸や膀胱、前立腺といった臓器が逸脱してしまう病気です。 筋肉の隙間から出てしまった臓器は、本来の場所にないためその機能が著しく阻害され、腸が逸脱した場合は排便困難が、泌尿器が出てしまった場合は排尿障害が起こります。 筋肉が薄くなっていく原因は、年齢だけでなく、雄性のホルモンも原因になるため、去勢をしていないことが原因になることが一般的です。 こういった排泄の障害は、会陰ヘルニアをおこした犬の生活の質を落とすだけでなく、排泄を促すような何らかの介護を必要とすることが多く、飼われてらっしゃるご家族にも相当な負担がかかります。 手術によって根治することは可能ですが、後遺症が残ることも多く、再発も多いことから、予防できるのであれば予防はしてあげた方がいい病気の1つだと思います。 https://www.hikarigaoka.net/321

予防できる病気③ 精巣腫瘍

その名の通り、睾丸にできる腫瘍です。 ほとんどが良性の場合が多く、一生を通して問題にならないことも多いのですが、まれに悪性の精巣腫瘍もあり、そのような場合は痛みが激しいため、診ていてもかわいそうなこともあります。 去勢をすることで100%予防ができますので、高齢になってから悩むのであればと正直思ってしまいます。 https://www.hikarigaoka.net/653

予防できる病気④ 肛門周囲腺腫

肛門周囲腺腫は、高齢の未去勢のオス犬に多く発生する腫瘍で、その名の通り、肛門の粘膜上にできることが多い腫瘍で、雄性のホルモンに多く影響を受けるため、去勢をすることで予防ができます。 この腫瘍は良性のことが多く、あまり本人の体調にはかかわらないことが多いのですが、肛門付近にイボのようなしこりになり、出血しやすいので管理は意外と大変かもしれません。 また悪性の場合、その悪性度は非常に高いものがあり、重度の排便障害やリンパ節への転移が多くみられるため、治療は功を奏さないことがほとんどです。 この手の腫瘍は非常に強い症状が出るのですが、その苦痛を拭い去ることができないため、飼い主様の苦痛も非常に大きくなるので、獣医師として無力感を感じることが多くあります。 https://www.hikarigaoka.net/645

まとめ

病気の発生はあくまでも確率論であり、去勢をしないからといって100%発生するものではありません。 ですが確率論なので、起こるときは起こります。 保険と一緒で、病気になって初めて後悔するもの・・・動物病院にいると後悔してしまった飼い主様とお会いする機会が多いので、やはり去勢はしたほうが良いと個人的には考えています。
 
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