毛球症とはグルーミングなどで飲み込んだ毛が、胃腸内で絡まってボール状になり、胃腸を詰まらせてしまうことです。
ウサギは犬や猫と違って吐くことができないため、一度飲んだものは消化するしかない為、消化できない毛玉が胃内に溜まって起こります。
初期の症状は、ふぞろいなフンをします。そのうち徐々にフンが小さくなり、ついには出なくなってしまいます。
小さなフンをするようになると、食欲も低下し、いつもより元気がなくなってきます。フンが出なくなると水分も餌もあまりとらなくなります。
このような状態になると胃腸の動きも悪くなり、体力も徐々に落ち、死に至るケースも珍しくありません。また時には、毛玉が完全に閉塞を起こした場合、急な状態の悪化が見られ、極めて予後の悪い状態となります。
原因は、肥満により胃腸の動きが悪くなったり、ストレスにより過剰な毛繕いをしたり、餌の与え方が不適切で繊維質の少ないペレット中心で牧草を与えていない、体質的になりやすい(長毛種)などが上げられます。
毛球症にならないように、日々のブラッシングと繊維質の高い食餌(牧草、ペレット)を与えるようにしましょう。
以前は、タンパク分解酵素を持つパパイヤやパイナップルをあげると胃の中の毛を溶かしてくれると言われていましたが、今現在、その説は間違いであることが分かっています。
毛球を形成しづらくさせるキャットラックなどの葉を与えることは毛球症の予防に効果的です。