中毒症状が出た

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タマネギ中毒

犬は、タマネギを食べると中毒を起こすことがあります。

少なくとも体重の0.5%のタマネギを食べると中毒を起こすとされています。(10kgの犬ならタマネギ4分の1個分)

ネギ属に含まれるのはタマネギ、ニンニク、ニラ、エシャロットなどでこれらの野菜の入ったすき焼き(汁だけでも同じ)、味噌汁、天ぷらなどを与えると、犬は溶血性貧血を起こして、さまざまな症状を示します。 (調理の如何に関わりません)

タマネギ中毒の症状は?

 尿がチョコレート色になり、貧血、黄疸、元気がなくなる、心臓の鼓動が速くなる、下痢、嘔吐をする、脾臓が腫れるなどの症状が現れます。

 タマネギや長ネギに含まれる化学物質(アリルプロピルジスルファイド)によって赤血球の中のヘモグロビンが酸化されることが原因となります。(日本犬の赤血球は酸化障害に対して感受性が高いため注意が必要です)

赤血球は血液中で溶けたり(溶血)、脾臓などの臓器で破壊されるために、溶血性貧血と呼ばれる症状を起こします。 貧血が重篤な場合は臓器にダメージが加わり、最悪の場合は死に至ります。

 摂取直後であれば、催吐剤を用いて、原因となる食べ物を強制的に吐かせます。必要であれば輸血や輸液、対症療法を行うとともに、抗酸化剤の投与を行って治療します。

タマネギ中毒の治療は?

摂取直後であれば、催吐剤を用いて、原因となる食べ物を強制的に吐かせます。

必要であれば輸血や輸液、対症療法を行うとともに、抗酸化剤の投与を行って治療します。

治療の一例

5歳柴犬♀

おとといタマネギのはいった夕飯の残りを勝手に食べてしまった。今日になって食欲・元気がない。

症状が出ているため、相当量のタマネギを食べたと考えられます。ネギ類だけでなく他の食べ物を誤食している可能性もあるため、血液検査で貧血の有無・臓器障害が出ていないかを確認します。

今回のケースでは血液検査で貧血が認められたため、点滴を流しながら酸素室で数日入院することになりました。幸い臓器不全は起こっておらず、さらなる貧血が起こることなく退院しました。

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