寄生虫に感染した

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条虫症

条虫(じょうちゅう)は犬猫の消化管に見られる寄生虫です。

頭部と長い平らな片節の体部からなっています。片節は便中に排出され、頭部は消化管粘膜に付着して新しい片節を作ります。

条虫症の症状は?

健康な成犬では無症状な事が多いですが、多数寄生例や子犬の場合には削痩、被毛粗剛、貧血、腸炎、下痢など他の消化器寄生虫症と同様の症状を示します。

寄生した犬は排出片節が肛門付近で動く事による刺激により、後肢を前方に伸ばし肛門を地面に擦り付ける動作を行う事が多く見られます。

虫卵は便の顕微鏡検査ではほとんど見られません。

排泄された6mmほどの伸びたり縮んだりする白いゴマのような片節を発見することによって、寄生しているかどうかを知ることができます。

条虫はペットからペットへは感染しません。ノミやハジラミなどの中間宿主を必要とし、そこで発育します。

そのためノミの予防が条虫症には重要となってきます。ノミの予防・駆除薬としてはフロントラインやレボリューションなどがあります。

1ヶ月に1度、予防・駆除薬の投与をしてあげるようにして下さい。

条虫症の症例

日本猫 1

主訴:便に白いゴマのようなものがついていた

 

本人の一般状態は良好で、便の硬さ・色は正常です。便の表面にゴマより小さい白い粒が付着しているため、糞便検査を行いました。

顕微鏡で確認すると、白い粒は条虫の片節と呼ばれる部分であり、条虫卵も確認されました。

条虫寄生が確認されたためドロンタール(駆虫薬)の経口投与を行い、また中間宿主であるノミの駆除、予防のためフロントラインの投与もスタートしました。

投薬翌日には便から死んだ寄生虫が排泄され、一週間後の検査では寄生虫は検出されませんでした。


条虫 成虫

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