筋骨格系疾患

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臍ヘルニア

臍ヘルニアとはへその所で腹腔内内容物が皮下に脱出することです。

俗にいわれる「でべそ」とは臍ヘルニアであることも多くあります。

へそは腹の中央部の傷跡みたいな所です。出生前にはここを通って胎児の血管や他の構造物が通過していました。出生時に臍帯を切るとこの開口部は閉じてしまいます。しかし時折完全に閉じずに腹壁の開口部として残ることがあります。

シーズー、エアデールテリア、バセンジー、ペキニーズなどの品種では遺伝の関与も考えられています。

小さなヘルニア

ほとんどの小さなヘルニアは問題ではありません。ごく小さければ脂肪や大網といわれる腸管を包む腹膜の一部しか脱出せず、

中には成長とともに閉じてしまい、生後6カ月~8カ月くらいの間に自然治癒することもあります。

経過観察しても閉じ無いようであれば、避妊手術と同時に外科手術によって修復することができます。

大きなヘルニア

大きなヘルニアはとても重大で、そこに脂肪だけでなく腸管の一部が入り込むことがあります。

腸管がヘルニア部分に入り込み元に戻らなくなると、腸閉塞を起こしたり、締めつけにより腸管の血行が遮断され、腸管が壊死してしまうこともあります。

そこから毒素が放出されると、ショックを起こし亡くなることもあります。

このようなときには、ヘルニアの出ている部分を押さえても奥に引っこむことが無く、皮膚が赤くなり熱を持つことがあります。

急に吐き気が続いたり、便に血が混じる、便が出ない、ヘルニアが大きくなった、ヘルニアの表面の色が変化したなどの異常がある場合には、緊急手術が必要になることがありますので、すぐに動物病院にご相談下さい。

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