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歯根膿瘍

歯根膿瘍(しこんのうよう)とは、歯周病によって歯の周りに炎症がおこり、歯の根元に化膿した膿がたまることです。

歯根膿瘍の症状は?

歯根膿瘍になると激しく痛むため、固いご飯は噛めなくなり、食欲が低下します。口臭が強くなり、よだれも多くなります。そのうち発熱して鼻から血や膿が出てくる場合もあります。

膿のポケットは、歯根やそのすぐ下に形成されますが、犬歯と上顎の前臼歯は、もっとも発症しやすい歯です。

腫瘤が上顎の第3前臼歯に形成されると、まず目の下に特有な腫れを起こし、やがて皮膚表面を突き破って破裂します。多くの場合、朧と血液の流出によって、腫れによる痛みが軽くなります。

歯根膿瘍の原因は?

歯が折れたり歯の表面に生じたキズからの細菌感染、歯石の付着などによる歯周炎から歯周ポケットを介して歯根部への細菌感染が進行したりすると、そこに膿がたまって歯根膿瘍になります。

歯根膿瘍の治療は?

治療には抜歯をし、歯の表面の歯石をとり、クリーニングした上で必要に応じて抗生物質を使用します。抜歯をしても犬の生活に支障はきたしませんので、歯根に炎症の起こっている歯は抜くべきです。

予防には、歯周病の進行を防ぐために歯磨きと歯石除去が効果的で重要です。

歯ブラシに抵抗を感じてなかなか歯磨きをさせてくれない犬も少なくないと思いますが、歯ブラシではなくスキンシップをとり安心をさせてあげてから、まずは指を入れたりして少しずつ抵抗を感じないようにしましょう。

様子をみながら何度か指を入れ、少しずつ入れる時間を延ばしていきます。

また、歯みがきでは落としきれない歯石除去の手術を一年に一回は行うことをお勧めします。

歯の破損を予防するためには硬いおもちゃやおやつは与えないようにすることです。激しく布やロープを引っ張りあう遊びも、歯に極端な刺激を加えて細菌の侵入を引き起こす原因にもなります。

またケージバイト(ケージの網目をガジガジと噛む現象)も破損の原因になりますので、普段からそのような行為をさせないように気をつけましょう。

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