殺虫剤は害虫駆除にはとても便利ですが、犬や猫への影響がないかを心配する方も多いと思います。
そこで今回は、犬や猫を飼われている家庭で害虫駆除を行う際の注意点についてまとめました。
目次
1.ピレスロイド系の家庭用殺虫剤は比較的害が少ない
2.有機リン系、カーバメート系は中毒の危険あり
3.猫にハッカ油などのアロマオイルはNG
4.まとめ|害虫駆除は有効成分と用法をしっかり確認
たくさんの家庭用殺虫剤があるなかで、有効成分として使われていることの多いものがピレスロイド系です。
ピレスロイドは神経に作用して虫を麻痺させ、駆除するものですが、人間や犬、猫などの哺乳類や鳥にはほぼ無害と言われています。
体に入ったとしても、速やかに分解され、体外に出されるため、吸い込んだとしても特に影響はありません。
このため、家庭用のスプレー式殺虫剤やワンプッシュ式の蚊の忌避剤、くん煙剤などの多くは、犬や猫への影響は少ないでしょう。
ただし、一度に大量に吸い込むと嘔吐や下痢、涙やよだれといった症状が出ることもあるため、犬や猫に直接かけないようにしてください。
また、犬や猫によっては、アレルギーを示す場合もあるため、心配であれば殺虫剤を使用するときには別の部屋に移動させましょう。
殺虫剤の有効成分には、ピレスロイド系以外にも園芸用の殺虫剤や除草剤などに使用される有機リン系やカーバメート系があります。
これらは犬や猫に中毒を起こしますので注意してください。
消臭・除菌・防虫効果のあるハッカ油は、人間にとっては爽やかな香りで、天然成分・自然素材の安全な害虫対策に思えます。
しかし、猫のいる家庭では絶対に使わないでください。
猫はエッセンシャルオイルなどの脂溶性の化学物質を肝臓でうまく分解できず、中毒症状を起こします。
このため、天然素材でよさそうだと思ったとしても、猫のいる家庭ではアロマオイルなどは使用しないでください。
ペットのいる家庭で害虫駆除をする場合は、殺虫剤の成分を確認し、ピレスロイド系を選びましょう。
また、用法はしっかり守って、正しく使いましょう。
なお、ピレスロイド系の殺虫剤が安全なのは哺乳類と鳥類に対してです。
昆虫や魚、爬虫類や両生類などを飼っている家庭では注意が必要です。
また、ハムスターなどの小型の哺乳類も、念のため使用する場合は他の部屋に移しましょう。
繰り返しになりますが、一見安全そうなハッカ油などのエッセンシャルオイルも、猫に中毒症状を起こす危険があります。使用しないようにしてください。
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